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タイトル自然界の音には本当にプリエコーは存在しないのか?
記事No: 171 [関連記事]
投稿日: 2010/03/02(Tue) 16:19
投稿者ROM専だけど

お久しぶりです。ROM専だけどです。

2009/05/31 (日) △ デジタル処理について その4 に
> 本来の入力タイミングでの出力が始まる前に、余計な出力が存在するというのがプリエコーであり、これは自然界の音には決して存在しない。

とありますが、果たしてそうでしょうか?
最近、沖縄 チリと地震がありましたが、面白いことに気付きました。
地震の襲来には、P波 S波がありますが P波はプリエコーとはいえないでしょうか?

地震も音波も同じ振動です。
音波にも同じ現象があってもおかしくないと思いますけど・・・


タイトルRe: 自然界の音には本当にプリエコーは存在しないのか?
記事No: 173 [関連記事]
投稿日: 2010/03/06(Sat) 10:00
投稿者鈴原透慈

ROM専さん、お久しぶりです。

> 2009/05/31 (日) △ デジタル処理について その4 に
> > 本来の入力タイミングでの出力が始まる前に、余計な出力が存在するというのがプリエコーであり、これは自然界の音には決して存在しない。
>
> とありますが、果たしてそうでしょうか?
> 最近、沖縄 チリと地震がありましたが、面白いことに気付きました。
> 地震の襲来には、P波 S波がありますが P波はプリエコーとはいえないでしょうか?
>
> 地震も音波も同じ振動です。
> 音波にも同じ現象があってもおかしくないと思いますけど・・・
>
プリエコーは、原因と結果の関係で考えていただくと分かり易いと
思うのですが、要は原因となる音が発生するよりも前に、その音の
残響成分が存在している状態です。

音が発生した後に、その残響成分(ポストエコー)が存在することは、
自然界ではごく普通の現象です。しかし、その反対は物理的に有り
得ません。

地震のP波にしても、時間軸的に例えば午前10時に震源で振動が
発生したとして、その数十分後なり数時間後なりに到達するわけで、
決して9時台にP波が発生しているわけではありませんから、これは
プリエコーではないわけです。

以上、ご参考になりましたら幸いです。今後とも「音生命!」をよろしく
お願い致します。


タイトルRe: 自然界の音には本当にプリエコーは存在しないのか?
記事No: 174 [関連記事]
投稿日: 2010/03/06(Sat) 17:56
投稿者ROM専だけど

鈴原透慈 さん ご回答ありがとう御座います。

P波といっても震源が揺れる前に振動するものでないことは充分に判っていますよ。
ただP波とS波に時間差が生じるのはプリエコーの所為じゃないかと思っています。

震源がドンと揺れるとき、震源自体に質量剛性が有るわけですから
直ぐに振動が始まるとは思えないのです。
先ずはリンギングで振動が始まり その後本震動が立ち上がると思うのです。

そして振動伝達媒体を伝わる時にも同じことが繰り返しながら
振動が伝播していくわけです。
そういうわけで震源から離れるとP波とS波に時差が大きくなるのではないでしょうか。

ですから、振動源や媒体の振動メカニズム自体にプリエコーが有ると思うわけです。

> ROM専さん、お久しぶりです。
>
> > 2009/05/31 (日) △ デジタル処理について その4 に
> > > 本来の入力タイミングでの出力が始まる前に、余計な出力が存在するというのがプリエコーであり、これは自然界の音には決して存在しない。
> >
> > とありますが、果たしてそうでしょうか?
> > 最近、沖縄 チリと地震がありましたが、面白いことに気付きました。
> > 地震の襲来には、P波 S波がありますが P波はプリエコーとはいえないでしょうか?
> >
> > 地震も音波も同じ振動です。
> > 音波にも同じ現象があってもおかしくないと思いますけど・・・
> >
> プリエコーは、原因と結果の関係で考えていただくと分かり易いと
> 思うのですが、要は原因となる音が発生するよりも前に、その音の
> 残響成分が存在している状態です。
>
> 音が発生した後に、その残響成分(ポストエコー)が存在することは、
> 自然界ではごく普通の現象です。しかし、その反対は物理的に有り
> 得ません。
>
> 地震のP波にしても、時間軸的に例えば午前10時に震源で振動が
> 発生したとして、その数十分後なり数時間後なりに到達するわけで、
> 決して9時台にP波が発生しているわけではありませんから、これは
> プリエコーではないわけです。
>
> 以上、ご参考になりましたら幸いです。今後とも「音生命!」をよろしく
> お願い致します。


タイトルRe: 自然界の音には本当にプリエコーは存在しないのか?
記事No: 175 [関連記事]
投稿日: 2010/03/06(Sat) 22:15
投稿者鈴原透慈

「プリエコー」の定義は『元の音より先に音が生じている』ことです。

インパルスのような瞬間的な信号のDA変換時に発生するプリエコーは、
元の音が発生する前に生じている音ですから、言い換えれば、原因より
先に結果が生じています。
この性質が自然界には存在しないと言っているわけです。

プリエコーの他の例では、磁気テープ録音において磁気転写によって、
無音部分でその直後に始まる音楽部分がかすかに聴こえるといったもの
があります。再生時には存在しているが、録音時には存在していなかった
という意味で、これも『原因より先に結果が生じている』状態です。

また、「リンギング」とは「信号波形の歪みの一種で、限られた帯域を
もつ電気回路において入力信号が急に変化したときの波形の立ち上がり
部分に、ある短い時間波動波形を生じる現象」(webioより)ですから、
地震波のような自然現象に対して用いられた例は寡聞にして知りません。

『原因より先に結果が生じている』「プリエコー」が自然界に存在すると
なると、因果律を引っ繰り返す大発見だと思いますよ。

ちなみに地震のP波のPは「primary」で、最初に来る波という意味です。
「pre」ではありません。P波とS波に時間差が生じるのは、P波が縦波
(粗密波)で液体や気体でも通過するため伝達速度が速く、これに対して
S波は横波で固体しか通過できないため伝達速度が遅いからです。
「プリエコー」の所為ではありません。

参考:地震の伝わり方のアニメーション
http://www.max.hi-ho.ne.jp/lylle/flash/ps_wave.html

以上、ご参考になりましたら幸いです。