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音生命 (おといのち) ♪Let's make Rebirther
<2007/10/20> ←前へ 次へ→
特別編3 FE208ES-R用BH D-58ESRの検討2(2007/10)
スピーカー D-58ESR(検討案2) 動画 透視動画 寸法図 板取図 板材カット約¥66,000/本(税込、米屋材木店
D-58ESR(検討案2)
前頁の検討案を作成後、いくつかの長岡系BHのHPを見て情報を収集した。その中でも、特に役に立ったのがAMANOさんの「超・究極のBH」である。故長岡鉄男先生のBHを超えようという意欲的なHPで、より理想に近く、調整が容易な分割式(セパラブル)BHを考案され、その各種実験が非常に参考になる。興味深いのは、D-58ESが30Hzまでハイレベルで再生できたのは、最後の180度折り曲げ音道に付けられた長さ20cmの補強板に依るという、衝撃の仮説だ。そこで、各BHの製作記事内のF特を比較してみた。
D-55 D-57 D-58 D-58ES D-58ESA
FE206S FE208S FE208SS FE208ES FE208ES-R
D-55 1m
1m
D-57 1m
1m
NO DATA
D-58ES 1m
1m
D-58ESA 1m
1m(クリックで拡大)
D-55 3m
3m
D-57 3m
3m
D-58 3m
3m
D-58ES 3m
3m
NO DATA
STEREO誌
1989年6月号
STEREO誌
1995年7月号
こんなスピーカー
見たことない
STEREO誌
2000年5月号
FE208ES-R
の取扱説明書
方舟(故長岡鉄男先生のホームシアター) 無響室
ご覧のとおり、D-58ESは1mでも3mでも30Hzまで50Hzと同等のレベルで再生しており、ズバ抜けている。ちなみにFE208ES-Rの取扱説明書に記載されているFE208ES-R+D58ES(18mmシナ・アピトン積層合板製D-58ESAと思われる)の低域は、1mで50Hzを基準として、40Hzで7dB落ち、30Hzは17dB落ちだが、無響室での測定だ。他のBHは方舟での測定なので、同列には比較できない。秋葉原ラジオ会館でのD-57との比較試聴ではD-57よりも低域が伸びていたし、D-58並みではないか。
自分はD-58ESが30HzまでフラットなのはFE208ESのせいだと思っていたが、しかし、改めて考えると自分のFE208ES+D-58は約3.2mのリスニングポイントで40Hzは50Hzと同等、30Hzは40Hzより約7dB落ちの周波数特性だ。これは「こんなスピーカー見たことない」で発表された方舟でのFE208SS+D-58の3m特性と同じである。
D-58、D-58ES、D-58ESAの音道はほぼ同じなのに、なぜD-58ESだけ低域が伸びているのか。異なるのは最後の音道の補強板の有無とその長さだ。D-58には無く、同ESで初登場した長さ20cmのこの板はなぜか音道すべてをカバーしておらず、補強板にしては長さが短いため、寸法を延長されるケースが多い。カネコ木工(写真-19)(300mm)然り、FOSTEX(333mm)然り。しかし、AMANOさんの分割式BHでは、30Hzまでフラットになった時のこの板の長さは18cmだったそうだ。つまり、ESのこの板は補強と共に低域の増強をしているのではないか。長岡先生亡き今、設計意図を伺う術はもう無いが、ここはESと同じ20cmにしてみよう。
それと、もうひとつ気がついたのだが、FOSTEX設計のD-58ESAは補強板がすべて幅50mmになっている。これは、元の長岡先生設計のD-58ESでは40mmだったので、もしかしたら、この変更も音道の面積を減らして1mで低域が伸びない要因になっているのではないか。ともかく、補強板についてはD-58ESに倣った方が良さそうだ。そこで検討案を手直ししたのが上図である。
番号 寸法(W×H) 番号 寸法(W×H) 番号 寸法(W×H) 番号 寸法(W×H)
360×300 11 360×333 21 360×145 31 200×40
360×150 12 360×547 22 360×133 32 810×40
360×512 13 360×1012 1 23 360×115 33 568×1030
360×511 14 110×1030 24 360×90 34 360×1030
360×493 15 140×920 25 360×55 35 208×1030
360×321 16 120×100 26 432×150 N1 65×95
360×570 17 360×140 27 265×150 N2 85×95
360×277 18 360×70 28 398×60 N3 150×40
360×363 19 360×30 29 345×40 N4 180×60
10 360×217 20 360×95 30 217×40 Sn 音道間隔保持材 14
上の表はD-58ESR一台分の部材。FOSTEX設計のD-58ESAを元にしている。寸法や枚数を変更した前面飾り段、補強材と側板(後方5mm延長を現用のオリジナルD-58と同じ3mmに変更)は、色変え表示してある。N1〜N4は自分が追加した部材だ。
FOSTEXの板取図はサブロク8枚だが、実に無駄が多いし、木目も考慮されてない。コスト面からして板は減らしたいし、木目も重視したい。バッフル、側板、天板、裏板は横長方向で揃えると見栄えが良くなる。特にフロントバッフルの板1は2と、その下に来る板3は最初の飾り段25と連続して取りたい。いろいろ試行錯誤して、最終的には板22を2分割して何とか7枚に収めることが出来た。余白を15mm以上取ったので、たぶん大型裁断機でもカット可能だと思う。最悪、分割した板22-2の30mmは余った板から取れば良い。
ユニット取り付け用の穴加工について説明しておくと、現用のD-58は爪付ナットをバッフル裏側から打ち込んでいるが、数ヶ月に一度増し締めが必要で、これは材質が薄めの鉄だからではないか。そこで、今回は肉厚の亜鉛ダイカスト製である鬼目ナットB M5×12を使うことにした。下穴径は7.5mm。ツバが直径12.5mm・厚さ2mmなので、直径15mm・深さ3mmのザグリを行なってもらう。
あらためてナットの検討とテストを行なって、鬼目ナットDタイプ M5×13を採用。Dタイプはネジ溝部の長さがBタイプより2mm長い10mm。また、バッフル面側からネジ溝が始まるので、Bタイプより早くネジの勘合が始まる。なので、ネジの振動を抑えるにはDタイプの方が有利だと判断した。下穴径は8mm。板3のザグリは直径15mm・深さ1mmでいいと思う。M5六角レンチを使って一旦鬼目ナットDをバッフル裏側から埋め込みFE208ES-Rを仮止めして外し、それから、エポキシ接着剤を下穴および鍔が当たる箇所に塗って再度埋め込む。ネジはステンレスM5×20mm、ワッシャはチタンM5×10mmで異種素材を組合わせる。(2008/10/10)

D-58ESR 板取図1(2枚)
D-58ESR 板取図2(2枚)
D-58ESR 板取図3(2枚)
D-58ESR 板取図4(1枚)
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