←目次へ戻る
音生命 (おといのち) ♪Let's make Rebirther
<2007/09/29> ←前へ 次へ→
特別編2 FE208ES-R用BH D-58ESRの検討1(2007/09)
スピーカー D-58ESR(検討案) ダウンロード => 動画 透視動画 約¥80,000/本(予定)
D-58ESR(検討案)
FE208ES-R用のバックロードホーン(以下BHと略す)の検討だが、最初に故長岡鉄男先生が設計された20cm限定フルレンジ用BHの系譜を辿ってみよう。それは1989年のD-55から始まり、2発用のD-77(1991年、FE208S、¥21,000)とD-55のトールボーイ版であるD-57を経て、D-57の幅を6cm拡げた1996年のD-58でその進化の最終形を迎えた。2000年のD-58ESはFE208ESの奥行きが増えてD-58にはそのままでは使えないため、空気室の寸法を変えたマイナーチェンジ版、先生が亡くなられた後、2002年にFOSTEXが18mm厚シナ・アピトン積層合板で設計したD-58ESA(勝手に命名)も音道の寸法はほとんど同じである。
1989 1995 1996 2000 2002 2007
長岡先生設計
BH
D-55 D-57 D-58 D-58ES D-58ESA
(FOSTEX)
←?
W*H*D 444*931*540 384*1042*550 444*1042*553 444*1042*570 432*1048*570 ←?
限定ユニット FE206S 6N-FE208S 6N-FE208SS FE208ES FE208ES-R
税抜価格 ¥20,000 ¥23,000 ¥25,000 ¥38,800 ¥75,000
振動板
(材質、形状)
パルプ、
サブコーン付
パルプ、
サブコーン付
パルプ、
サブコーン付
ESコーン、
HP形状振動板
ハイブリッド、
HP形状振動板
フレーム 角型アルミ 円形アルミ 円形アルミ 円形アルミ 円形亜鉛
外形寸法 210角×96 Φ230×105 Φ230×125 Φ230×138.6 Φ230×133.3
インピーダンス 8Ω 8Ω 8Ω 8Ω
最低共振周波数 45Hz 45Hz 40Hz 38Hz
再生周波数帯域 fo〜20kHz fo〜20kHz fo〜13kHz fo〜23kHz
出力音圧レベル 98dB/1W(1m) 99dB/W(1m) 99dB/W(1m) 99dB/W(1m)
入力 80W(Mus.) 100W(Mus.) 100W(Mus.) 100W(Mus.)
Mo 12g 12g 15g 12g
Qo 0.18 0.15 0.1 0.16
実効振動半径a 8.1cm 8.1cm 8.1cm 7.95cm
マグネット重量 1,821g
(Φ180×20mm)
3,642g
(←2枚重ね)
3.64kg(同左)
反発磁気回路
3.1kg
アルニコマグネット
磁束密度 18,000gauss
BL値 13.0 13.3 14.8
総重量 5.7kg 5.45kg 7.35kg 10.5kg 6.3kg
現状では普通に考えれば、板材の優位性もあるからFOSTEX設計のD-58ESAを作るというのがごく一般的な結論になると思うが、ここで気になるのがFE208ES-Rの実効振動面積の減少である。BHのスロート断面積は、実効振動面積と同等以下、目安としては0.5〜0.9程度に絞るのが基本で、下表で見るとおりD-55とD-57ではそれが守られているが、D-58では半径8.1cmとほぼ同じ面積になっている。FE208SS・ESという超強力ユニットの使用が前提なので、長岡先生は「これでいける」と考えられたのだが、FE208ES-Rではスロート断面積が実効振動面積を上回ってしまう。もちろん、それでおかしな音になるということはないだろうが、Qoを見るとFE208ES-Rの磁気回路はFE208SS・ESほどには超強力ではないと思われる。
そこでスロート入り口の両脇に18mm厚の板材を配した。これで絞り率は92.5%になる。まだ0.9より少し大きいが、これ以上狭くするとホーンの形(繋がり)がいびつになってしまう気がする。長さは18cmにしているが、これも見た目で決めたまったくの勘頼り。
BH D-55 D-57 D-58 D-58ES D-58ESA D-58ESR
(幅-仕切厚)×高さ
スロート断面積So
(36-2.1)×5=
169.5
(30-2.1)×6=
167.4
(36-2.1)×6=
203.4
(36-1.8)×6=
205.2
(36-5.4)×6=
183.6
a=8.1cm面積
(約206)絞り率
169.5/206=
82.3%
167.4/206=
81.3%
203.4/206=
98.7%
205.2/206=
99.6%
183.6/206=
89.1%
a=7.95cm面積
(約198.5)絞り率
169.5/198.5=
85.4%
167.4/198.5=
84.3%
203.4/198.5=
102.5%
205.2/198.5=
103.4%
183.6/198.5=
92.5%
幅×高さ×奥行き
空気室内容積Va(L)
36×28.8×8=
8.29=>7.99
30×37×8=
8.88
36×36×8=
10.37
36×30×9.5=
10.26
36×28.2×9.5=
9.64
36×31.5×9.5=
10.77=>10.36
バッフルの補強 ○上下左右 × × × △上 ○上下左右
空気室の吸音材 ゼロ 適量 適量 適量 適量 ゼロ?
ホーンクロス周波数 212Hz 189Hz 196Hz 198Hz 213Hz 177Hz
それから空気室内容積だが、FOSTEX設計のD-58ESAはD-58ESより小さくなっている。これは高さが30cmから板厚18mmを差し引いた28.2cmに変更されているからだが、何故同じ30cmにしなかったのか不思議だ(図面ミスかも?)。さて、空気室でやりたかったのが、D-55のようなユニット上下左右のバッフル補強の復活である。D-58ESAではユニット上部は18×2枚の36mm厚でD-58の21mmを上回っているが、左右と下部は手付かずだ。ここに補強を入れれば、定在波防止にもなるのでD-55と同じく空気室の吸音材をゼロに出来るかもしれない。補強材は両面に1mm厚フォックを貼って20mm厚で使用する。最終的には空気室の高さはD-58とほぼ同じ10.36Lになる31.5cmにした。横からの見た目も良い。ホーンクロス(fx=10So/Va)は計算上では177Hz、ユニットが入ると容積が減って10〜20Hz上がるはずだから約200Hzになるはずだ。他には、空気室裏の補強も復活させ、D-58ESAで不評だった前面飾り段の寸法を下図のように変更(*後日修正)、それと裏板補強板の隙間を減らした。ケーブルは直出しの予定。
D-58ESR 前面飾り段 寸法1 D-58ESR 前面飾り段 寸法2
*バッフル162mmの板をD-58ESと同じ150mmに変更、最初の段65mmがD-58ESと同じ77mmになる。(2007/10/20)
←目次へ戻る  特別編2 FE208ES-R用BH D-58ESRの検討1(2007/09) ←前へ 次へ→