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音生命 (おといのち) ♪Let's make Rebirther
<2001/10/01> ←前へ 次へ→
5.生録の響き 0)はじめに
「生」の『音』には、感動がある。その感動を得るために、多くの人がオーディオという趣味に夢中になっていると思うが、その道を突き進むうちに、ハードも大切だが、それと同等以上にソフトも重要だと分かってくる。生々しい「音」を求める場合、まずはそれがきちんと収録されたソフトが無ければ、話が始まらないのである。

オーディオは、所詮、仮想体験ではあるが、仮想を現実にするためには、生の音によく触れて、生の音を知らなければならないと思う。しかし、楽器演奏者や音楽業界に関わりのない、ごく普通の我々が、プロやベテランの演奏に直接触れられる機会は、ほとんどない。そうなると、音の題材は、周囲の自然音などに頼らざるを得ないのだが、これがなかなか面白いのである。変幻自在で繊細微妙、またある時は大胆に、人間などという小っぽけな聴衆の存在なぞ一切配慮していない吹き飛ばされそうな音を発生させる、大自然。

楽器は人間が制御して鳴らすが、人間のコントロール外の音も再生できなければ、自分にとってのオーディオは、価値が半減する。

とは言え、これまで自分自身、生録をしたことはなかった。ひとつには、適当な題材があるのかという疑問。もうひとつはどんな機材を選べばよいのか分からなかったのである。レコーダーはDATを使うとしても、マイクを何にするか。故長岡鉄男先生が度々指摘されていたように、20kHzまで伸びたマイクは、数が少ないのである。

そんな折、ふとした事からネット上で「タイムドメイン」というキーワードで検索を行って発見したのが、Earthworksの無指向性マイク、QTC1だった。測定用マイクをベースにして、時間特性も重視したその周波数特性は40kHzまで伸びている。耐入力も大きい。録音現場では単一指向性マイクが使われることが多いのだが、コレは使いこなせればスゴいマイクだと直感した。

マイクは決定したものの、レコーダーをどうするか。タイミングよく、Yahoo!オークションでパイオニアのD-C88とD-07Aが出品されていたので、これを落札し、そこでハタと気が付いた。QTC1はコンデンサーマイクなので、ファンタム電源が必要なのである!
ファンタム電源を供給可能なポータブルDATは、タスカムDA-P1があるがこれはノーマルDAT、パイオニアD-C88の96kHzハイサンプリング・44kHz再生の魅力は、やはり捨て難い。


QTC1をあきらめるか、それともマイクプリを導入するか。ところが、ポータブルで使える高性能な 2ch用マイクプリが無いのである。需要が無いのか、それでも、さんざん探してやっと見つけたのが、GRACEdesignのLUNATEC V2というマイクプリだ。専用バッテリーで10時間動作可能、サイズもコンパクトで、性能も6Hz〜250kHzと十分、QTC1とD-C88を活かすにはこれしかない。

苦節1年お金を貯めて、2001年8月、ようやくQTC1とLUNATEC V2を入手できた。これで去年は見学に終わった氷上町の花火大会を、今年は自分で録音できる。マイクケーブルは1.25スケア3芯のVCTFで自作。シールド無しだが、野外では全く問題ない。

こうして機材は良いものが揃ったが、肝心のマイクセッティングの腕前は、これからの修行ということで、精進していきたい。原則として録音物は、可能な限り頒布していきたいと思っている。

  QTC1取り扱い トモカ電気、 Earthworks解説 ASTEarthworks
  LUNATEC V2取り扱い パラダイスレコード : Pro Audio 通信販売部

各種イベントや録音会など、お報せいただけたら、マイクとデッキ担いで飛んでいきますので、ヨロシク!(当方、神戸在住)
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